生目台中学校からの職場体験
生目台中学校の学生さん3名が、当院で3日間職場体験を行いました。
希望する職種はそれぞれ違いますが、将来医療に携わりたいそうです。
当院の看護師、理学療法士、調理師などスタッフの仕事を見学したり、
私の外来見学、そして3日間で6件の手術を見学してもらいました。
楽しんでもらえたようで、よかったです。
2019年6月 手術内容
2019年6月は45件の手術がありました。
全身麻酔手術 27件
人工膝関節全置換術 6件
人工膝関節単顆置換術 5件
人工股関節全置換術 4件
膝関節鏡手術7件
骨折手術3件(橈骨2件、上腕骨1件)
腫瘍切除 1件
関節授動術 1件
局所麻酔手術 18件
腱鞘切開 10件
アキレス腱縫合 3件
手根管開放術 1件
腫瘍切除 2件
骨接合1件(指)
二次縫合術 1件
PTAバレーの時期なのか、一ヵ月で3人のアキレス腱縫合術を行っています。
アキレス腱縫合手術は、極端に怖がりの方は全身麻酔で行いますが、通常は局所麻酔で十分可能な手術です。
時間は30分程度で、患者さんと雑談しながら、穏やかな雰囲気のなか行われます。
腱鞘切開は、ばね指(腱鞘炎の悪化)といって指がひっかかり強い痛みが生じた方、
曲げ伸ばしができなくなった方が受ける手術です。
月4~5件のことが多いですが。今月は畑仕事や庭の剪定が原因なのか、1カ月で10件(12指)でした。
この手術は局所麻酔で1本5~6分で終わります。
他院で何回もステロイドの注射を受けたが治らないと、来院する方もいます。
ステロイドの注射は、とても痛い割に効果が限定的で、回数を重ねると腱の劣化を招きます。
中高年以降のばね指は、年齢による腱鞘の肥厚があるため、注射で改善が難しいことが多いです。
保存治療【安静、テーピングなどの固定、湿布、温熱療法、注射】が無効な場合、
手術が必要となります。
日本整形外科学会学術総会と医学書のブース
5/11-12に、パシフィコ横浜で、整形外科医にとっての最大のイベントである、
日本整形外科学術総会に参加してきました。
8~9の会場に別れ、様々な領域の発表・講演が行われます。
全国の大学病院や大病院で行われている最先端の研究や手術について
勉強することができました。
専門外の領域も、この機会に最新の知見を学びます。
学会会場を後にして空港に向かうとき、ブログ用の写真をなにも撮っていないことに気付きました。
写真は、医学書専門店のブースになぜかあった骨の名前のついたTシャツです。
医学書専門店に行っても、整形外科の本だけあるわけではありません。
しかし、こういったイベントでは、最新の整形外科領域の本が大量に並べてありますので、
じっくり中身を確認して本を買うことができます。
最新の手技書を2冊買いました。
2018年救急車受け入れ件数
当院では積極的に救急車の受け入れを行っています。
H30年1月~H30年12月
総受け入れ件数116件
入院となったもの(当日or後日手術目的での入院)
36件
手術となったもの
20件
昨年は月当たり約10台の救急受け入れでした。
最近はベッドが満床のことが多く、入院の可能性がある患者さんの救急搬送を
断わることが増えています。
今年は減るかもしれません。
後十字靭帯再建術
20代男性の後十字靭帯再建術を東京女子医科大学整形外科教授 岡崎賢先生を
お招きして行いました。
後十字靭帯断裂の単独再建術は、前十字靭帯再建術より圧倒的に少ないです。
整形外科手術を年間1000件行っている大病院で
年に1件あるかないか?というぐらいです。
再建用の靭帯を採取します。
長さ28cmの靭帯を採取。削ぐように採取するので膝機能への影響はほとんどありません。
後十字靭帯は太いので4重折にして使用します。
膝関節鏡と、レントゲンイメージを同時に使用します。
後十字靭帯の脛骨(すねの骨)付着部は膝の真後ろにあり狭いスペースでの作業となります。
膝関節鏡手術の中では、最も難易度の高い手術と言えるでしょう。
術後の経過は良好です。
熊本医療センター 手術研修
1/17は国立病院機構 熊本医療センターに行ってきました。
人工関節手術を多くしていると、人工関節メーカーさんより手術見学の招待を受けることがあります。
今回は、当院で行っているALSTHA(前側方進入人工股関節全置換術)を多くされている、
福元哲也先生の手術を見学させていただきました。
THAは通常医師2~3人で行う手術ですが、私同様、福元先生もほぼ一人でされています。
股関節解剖を熟知されており、わずかな肢位の変化でどこの筋肉の緊張がゆるみ、
レトラクター(組織をよける道具)をどうかけるか等、解説を受けました。
当院ではレトラクターを専用器具で強固に固定しますが、福元先生は写真のように
シーツにつけた鉗子(はさむ道具)に輪ゴムとS字フックをつけてレトラクターを
柔らかく引いています。
簡単にまねできるテクニックではありませんが、大変勉強になりました。
自院に引きこもらず、今後も外に勉強にいきます。
2018年手術件数
2018年1月~12月までの手術件数
全手術数389件
(全身麻酔手術295件 局所麻酔手術94件)
主な手術
人工関節(人工股関節・人工膝関節等)89件
関節鏡手術(半月板切除・半月板縫合・前十字靭帯再建・矯正骨切り術等)99件
骨折手術49件
局所麻酔手術は、腱鞘切開術・手根管開放術・アキレス腱縫合術などです。
包丁で指を切る等の外傷処置は手術にカウントしていません。
両側同時手術のみ2件でカウントしています。
骨折は手首の橈骨・尺骨、足関節の脛骨・腓骨の骨折は2本同時に行っても1件でカウントしています。
腱鞘切開は同側であれば2~3本同時でも1件でカウントしているので、実際はもう少し多くなりますが、
今までずっとこの数え方なので、このままでいきます。
増築完了しました
今年の6月から続いていた増築が終了しました。
●エレベーター設置
今まで1F⇔2F移動は階段か、スロープでした。
リハビリ室への直通となったので、入院患者さんが、
混雑した外来や廊下を通って移動する必要がなくなりました。
●個室
個室の割合を増やしたので、性別によって入院ができない
(男性大部屋が空いていても女性部屋に空きがない等)が
少なくなります。
●食堂
古くなっていた調理器具等一新しました。食堂が広くなり、
入院患者さんがゆったりくつろげるスペースができました。
●2Fテラス
今まで洗濯物を干すだけでしたが、入院患者さんが
くつろげるスペースに変わりました。
●リハビリ室
6人の理学療法士(PT)・作業療法士(OT)が十分なスペースを使って
リハビリができるようになりました。
増築により取り壊される壁に描かれた、スタッフによる力作です。
市立青葉病院での手術研修
11/22は人工関節メーカーさんの招待で千葉県に行ってきました。
人工股関節の前方アプローチ(DAA)の第一人者の一人である、
千葉市立青葉病院の整形外科部長 渡邉仁司先生のもとで研修を受けてきました。
私が現在行っている前側方アプローチ(ALS)よりさらに内側から進入する方法です。
強力な牽引器で足を牽引し、股関節にスペースを作り、流れるように手術が進みます。
この牽引器は好きな位置で肢位を固定できるのも魅力です。
DAAとALSは、それぞれ一長一短があるので、どちらが優れているというわけではありませんが、
同じ前方系の進入法なので手術操作に共通点が多くあります。
匠の技、工夫をたくさん吸収させていただきました。
術後はディスカッションの場を設けてもらい、より理解が深まりました。
有意義な一日でした。
2018年10月手術実績
10月の手術件数は38件でした。
全身麻酔手術30件
人工膝関節置換術 6件
人工膝関節単顆置換術 1件
人工股関節全置換術 1件
膝前十字靭帯再建術 1件
高位脛骨骨切り術 1件
関節鏡下半月板手術 11件
骨接合術 3件
関節固定術(手)+腱移行術 1件
化膿性関節炎手術 2件
抜釘術3件
局所麻酔手術 8件
腱鞘切開術 6件
手根管開放術 2件
この月は、人工膝と関節鏡手術が多く、人工股関節と骨折手術が少なかったです。
8月は人工股関節7件に対し人工膝関節1件と、ほぼ逆でした。
スタッフと、今月は〇〇が多いね等雑談しますが、たまたまなのでしょう。